大人になってからピアノを弾きたいと思っても
「ピアノは小さい頃からレッスンを受けないと弾くことができない」
というイメージというか先入観を持っちゃいますよね。ピアノを弾くってハードルが高い感じがします。
ピアノなど楽器や作曲について似たような質問をされることがあります。
- 大人になってからでもピアノは弾けるようになるのか?
- ピアノは独学で弾けるのか?
という、質問が多いです。
これらの疑問に対して僕は条件付きでYESと答えています。
そして今回は大人になってからピアノを始めるための方法や独学について解説します。
また大人初心者向けの楽譜についても見ていきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
それでは大人になってからでもピアノを弾く方法について見ていきましょう!
ピアノを始める前に考えておくこと
大人から始めるに適したピアノの独学レッスン方法をお伝えする前に、前提として考えて欲しいことがあります。
- ピアノを弾く目的
- ピアノかキーボードか
というのも、大人になってからピアノを独学で始めるといっても、
ピアノを弾く目的や環境によって、ベターな方法や用意するものが変わってくるからなんです。
ピアノを弾く目的
大人になってからピアノを弾けるようになりたいと思う人の多くは、趣味として弾けるようになれればって思っているはずです。(たぶん)
でも中にはプロのピアニストとして!って思っている人も0では無いと思うんですね。
実際に35歳を過ぎてプロのピアニストになられた方もいらっしゃいますから、不可能ということはないでしょう。
でも正直かなり頑張らないと厳しいし、ピアニストの世界は家柄(というか裕福かどうか…)がかなり関係すると感じています。
あまり細かいことは省きますが…(汗
それにプロのピアニストを目指しているのなら、独学はありえないです。
しっかりと教室で一から学ぶべきだし、全力で努力していかないと難しいです。
ピアノかキーボードか?
趣味としてピアノを弾けるようになりたいのであれば、独学でも弾けるようになるしキーボードでも良いかなって思います。
キーボードやシンセは鍵盤の数が違って、短いものから長いものまで様々です。
ピアノを弾くことを目的とする場合には、なるべく鍵盤数の多いキーボードが望ましいですね。
大抵の曲は64鍵盤もあれば十分だと思います。
個人的にはフットペダルも用意できればベターかと。
ただ可能な限りはピアノで練習した方が絶対に良いです。
なぜなら、音のリアリティが違いますし、鍵盤の重さも違うからです。
キーボード(シンセ)で弾けるようになった時に、同じ感じでピアノを弾こうとすると鍵盤の重さに戸惑うこともあるので。
ピアノでどんな曲が弾きたいのか
ピアノでどんな曲が弾きたいのか考えましょう。
自分の好きな曲だったり、思い出の曲だったり、もしくは結婚式で披露したいなど目的があるかもしれないですよね。
で、弾きたい曲がクラシックなのかJPOPなど流行曲や懐メロなのか色々あるかと思います。
ここでクラシックとそれ以外(流行曲や歌謡曲全般、EDMなども含)の2つにザクっと分けます。
なおジャズやスカなど特殊なジャンルは今回省いてお伝えします。
ピアノでクラシックが弾きたい場合
もし、モーツァルトやベートーヴェンなどクラシックが弾きたい!というのであれば、独学ではなく教室や教材の購入をおすすめします。
というのも、クラシックであればまず楽譜ありきであり、楽譜どおりに弾くのが常となるからです。
楽譜をちゃんと読める様になったほうが良いでしょうし、っていうか楽譜が読めるようにならないとクラシックは難しいですね。。。
あと楽器もキーボードではなくグランドでなかったとしても、アップライトやコンソールなどちゃんとしたピアノが望ましいです。
電子ピアノでも良いとは思いますが。
キーボードでも弾けないことはないでしょうが、恐らく物足りないと感じると思います。
ピアノでJPOPが弾きたい場合
JPOPに限らず流行曲などクラシック以外の曲を弾きたいのなら、楽譜(五線譜)が読めなくてもなんとかなります。
もちろん楽譜をちゃんと読めた方がより良いですが、ピアノを大人から始めるのであれば、一番簡単で楽しい方法が良いです。
ピアノを弾くというハードルをガッツリ下げられるので、まずシンプルに形にしてから、徐々にステップアップしていけばOKです。
大人初心者のピアノ独学練習法
ここから大人が独学でもピアノを弾ける方法をお伝えします。
大人になってからピアノ始めるといっても、仕事や家庭などで多くの時間は取れない人がほとんどだと思います。
それによほどの情熱なり「結婚式で披露しなければいけない!」など、差し迫っていない限りは、あまりに難しい&つまらない練習だと恐らく長続きしないかと。
なので、超初心者な大人でも独学でピアノを弾ける方法をできる限り簡単にお伝えします。
覚えること『超基礎1』
まず覚えてほしいのは、ピアノの鍵盤の位置。ドレミの位置です。
ピアノを弾いたことがなくても知っている人も多いかもしれませんが、復習として下の図で説明します。
白い鍵盤上がドレミファソラシの音階です。シの上はまたドから始まります。
ドレミファソラシドレミファソラシ…と続いていきます。
白い鍵盤に挟まれた黒い鍵盤は音階の間の音となります。
例えば上図の赤丸の黒い鍵盤はドとレの間にあるので、ドとレの中間の音となりますね。
表記的にはド#(シャープ)、レ♭(フラット)となります。
#は半音上、♭は半音下と覚えておけばOK
なので、『ド#』と『レb』は同じ音のことです。(異名同音)
ピアノを弾く上では絶対に知っておくべき基本中の基本なので覚えておきましょう。
ピアノを練習していれば自然と覚えるので、まず鍵盤に触れて慣れてくださいね。
・ピアノの音の位置を覚える。
・黒い鍵盤は挟まれた白い鍵盤の中間の音程。
・表記は#(シャープ)、♭(フラット)で表す。
覚えること『超基礎2』
次に覚えてほしいのが、『コード』と呼ばれるものです。
よく楽譜に英単語が表記されているのを見たことあるかも。(五線譜の場合は表記がない楽譜もあります。)
和訳だと和音って呼ばれている基本は3音で構成されている音の集合のことです。
コードの種類はかなりあるのですが、全部覚える必要はなく自分が弾く曲に使われるコードだけ覚えればOKです。
ちなみにどんだけあるかというと…コード一覧表
最低限おぼえておくと楽だとおもうコードを紹介します。
基本コードは「C」「D」「E」「F」「G」「A」「B」で、これはメジャーコードと呼ばれています。
基本3和音で構成され、例えばド・ミ・ソを同時に弾くと『C』の和音になります。
また「Cm」「Dm」「Em」「Fm」「Gm」「Am」「Bm」と基本コードに『m』が付くコードがマイナーコードと呼ばれるコードです。
この2つのコード群は曲の中で頻繁に使われるコードであり、他のコードの代わりにも使えるので、ゆくゆくは覚えておくことをオススメします。(コード一覧表)
ピアノコードの詳細はこちらの記事にまとめました。
→ ピアノコードの簡単な覚え方|理論を省いた初心者向け独学方法
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・基本コードは3音で構成されていて英単語で表記されている。
・コードの種類はたくさんあるが、弾く時に必要なコードだけ覚えれば良い。
・メジャーコードとマイナーコードを覚えておくと後々便利。
用意するもの『準備』
練習曲を決めます。
好きな曲、弾きたい曲を何曲かピックアップしてください。
3曲くらいあると良いですね。
次にその曲のコードが乗ってる楽譜を用意します。
これは本屋でもアマゾンでも購入できるし、ネット上にもサイトがあったります。
いわゆるコード譜と呼ばれるものなのですが、五線譜の楽譜でもコードが表記されていればOKです。
実はこのコード譜が初心者向けの楽譜だといえます。
歌詞とその上にコードが載っているだけなので、初心者でも取り組みやすいです。
ちなみに弾きやすい曲の目安としては、
- テンポ(曲のスピード)が遅い曲
- コードが簡単な曲(簡単なコードに置き換えられることもあります)
- コードの移り変わりが少ない曲
これらのポイントを踏まえて曲を選んでもらえば、よりピアノを弾けるようになるのも早くなるかなと。
でも、上記3つのポイントとは違うけど弾きたい曲があるのであれば、弾きたい曲を取り組んだ方が良いです。
というのも、弾けるようになるために何度も同じ曲を聴くことになるので、好きな曲であれば苦じゃないし継続しやすいからです。
・弾きたい曲を数曲ピックアップする。
・その曲のコード譜(もしくはコードが載っている楽譜)を用意する。
・大人初心者向けの楽譜はコード譜!
弾いてみる『実践』
実際に弾いていきます。
基本の弾き方は以下の形です。
恐らく一番の関門が”メロディを弾く”ということだと思います。
いくつか方法があって
- 何回も聴いてピアノで音を探す。
- コード譜ではなくメロディ譜を用意する
1~2は難しい順です。
①は曲を聴きながらメロディの音を探すことになるので、何回も聴いて音を探していくことで音程の高低感を養えるメリットはあります。
②はメロディ譜と呼ばれるものでメロディが五線譜で表記されていて、その上にコードが表記されています。
なので五線譜の多少の見方は覚えないといけませんが、どこを弾けば良いかは把握できます。
メロディ譜は有料ですが以下のサイトから手に入ります。
あとはひたすら練習ってことになります。
練習の方法としては、
- 慣れるまではゆっくりとしてテンポで弾く。
- 最初は片手づつ弾く(メロディだけ・コードだけ)
左手のコードは次のコードに変わるまで抑えっぱなしです。
それである程度弾けるようになったら、アレンジしても良いと思います。
スピッツのチェリーを例に挙げると(チェリーのコード譜)
という曲の出だしなので、左手はド・ミ・ソ(C)を次のG(ソ・シ・レ)の箇所に来るまで抑えっぱなし。
次はAmの箇所までG(ソ・シ・レ)を抑えるって感じです。
弾き語り
またコード弾きの練習としては弾き語るのも良いと思います。
左でコードを押さえながら歌います。
そうするとコードの変わり目が、だんだん分かるようになってきます。
メロディに対してコードの変わり目がイマイチ分からなければ、コード譜を見ながら左手でコードを弾いて右手はお休みして歌ってみましょう。
・右手はメロディ+左手はコードの弾き方。
・最初はゆっくりとしたテンポで練習。
・メロディを弾く方法は耳コピかメロディ譜で。
・コードを弾く練習として、弾き語りを取り入れるのもアリ。
・左手(コード弾き)は伴奏。
・何度も弾いて指に覚えさせる。
大人初心者でも簡単にピアノ弾き語りする方法を、実際の曲を例に記事にまとめました。
参考にしていただければ(*^^*)
初心者向けの楽譜とは?
もう前述しましたが、初心者向けの楽譜はコード譜です。
なぜなら音符(五線譜)を見る必要もないし、読み方を覚える必要もないので手っ取り早いんですね。
ピアノでメロディの音取りに慣れさえすれば、歌詞とコードしか載っていないコード譜でもピアノを弾くことはできます。
ただ楽譜(五線譜)は後々にでも読めるようにはなった方が良いです。
その方が、より弾ける幅も広がります。
最後に
大人から始めるピアノ独学での簡単な練習法を紹介しました。
右手はメロディ+左手はコードの形の弾き方が、時間が取れない大人初心者にとっては一番弾けるようになります
慣れていくと物足りなくなるので、アレンジ・弾き語りなど色々展開していくと良いですね。
徐々にステップアップしていけば、どんどん様になっていきます。
自分の伴奏でお子さんが歌うとかって形も取れたり、友達と簡単なセッションもできるようにもなります。
ただ当たり前ですが、練習に比例して上達していくので、継続して行くことが大切です。
楽しく練習していけば、気づいた時には結構弾けるようになっていたりしますよ。
ぜひぜひ楽しくピアノを弾いて音を楽しんでみてくださいね。