緊急事態条項や憲法改正とは何か調べたので簡単にまとめてみた

安倍首相が2020年5月3日に「緊急事態条項」の必要性を国民に訴えるようです。

それに対して国民からの批判が多く(賛成派もいますがネットで見る限り反対派の方が多いです)、かなり紛糾することが予想されます。

そんな「緊急事態条項」ですが、そもそもどのような事なのか調べてみたので、分かりやすく解説していきます。

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緊急事態条項とは

緊急事態条項とは、国家緊急権の根拠となる法令の規定です。

で、国家緊急権をウィキペディアで調べてみると

戦争や災害など国家の平和と独立を脅かす緊急事態に際して、政府が平常の統治秩序では対応できないと判断した際に、憲法秩序を一時停止し、一部の機関に大幅な権限を与えたり、人権保護規定を停止したりするなどの非常措置をとることによって秩序の回復を図る権限

引用:ウィキペディア

つまり、大災害・戦争など国の緊急時に、内閣に全ての権利・権限が集中させるってことですね。

これは2011年の東日本大震災の反省を踏まえたモノのようです。

内閣の権利・権限が強化されることで、有事の際に迅速な決定・行動ができると期待できます。

が、緊急事態条項の追加は国家を危うくする可能性も十分にあります。

まず非常措置として人権保護規定を停止するという文言がウィキペディアにありましたが、基本的人権が制限される可能性について自民党の憲法改正推進本部の考えが

  • 緊急事態においても基本的人権を最大限尊重することは当然のこと
  • 国民の生命、身体及び財産という大きな人権を守るために、そのため必要な範囲でより小さな人権がやむなく制限されることもあり得る

との事。

自民党の中で色々な意見が出ているようですが、概ね上記のような考えのようです。

ここでいう必要な範囲やより小さな人権がどのようなものを指すのか僕には分かりませんが、個人的には抽象的だなぁと。

また内閣に権利集中することで、独裁国家になってしまうという反対派の方の意見も多くありました。

これは歴史が物語っているからです。

緊急事態条項を悪用した歴史上の人物として、ヒトラーが挙げられます。

なので、緊急事態条項を扱う権力者によっては、独裁国家になってしまう可能性もあるってことですね。

この緊急事態条項の追加の検討は新型コロナウイルスによるものですが、

  • 買占め売惜しみ緊急措置法
  • 国民生活安定緊急措置法
  • 物価統制令

など、現行の法律を活用し、使える手段を全て使った上での話だという意見もありました。

一方で、

「憲法に緊急事態条項が無い方が危険だ」

という意見もありました。

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憲法改正には国民投票が必要

緊急事態条項を憲法に追加するわけですから、憲法改正が必要となります。

憲法改正には

  1. 衆議院の2/3
  2. 参議院の2/3
  3. 国民の1/2

この段階を経て、ようやく憲法改正することができます。

実はこれまでに衆議院・参議院の2/3を取れたことは一度もないんですね。

そのくらいハードルが高いってことです。

なぜそんなハードルが高いかというと、権力者を縛るためのモノだから。

法律が国民が守るルールなら、憲法は権力者(天皇・国会議員・官僚)が守るべきルールなので、簡単に改正できるとマズイってことなんですね。

また国民投票があるのは憲法改正のときだけなので、そのくらい憲法改正をするというのは重要だということです。

国民が必要なこと

国民一人一人が必要なことは、理解と監視なんだそう。

憲法の解釈・改憲

憲法の解釈や憲法を改正することで、徴兵令・核兵器の保有の可能性もありえるそうです。

日本で徴兵令が無いのは、

憲法第18条:奴隷的拘束及び苦役からの自由

があるから。

ただ自民党の政治家の中には、

「国を守る大事な活動が苦役ですか?苦役じゃないという解釈はできませんか?」

という人もいるそうです。

だから憲法の解釈や改正によっては徴兵令や核兵器保有も有り得る話だということです。

マスコミの監視

マスコミは忖度せず権力を監視する立場ですが、PRやプロパカンダに使われる可能性もあります。

国民投票の2週間前までは、予算を使ってPRしても良いので、政府がマスコミを使って大々的にPRしてもする可能性は十分にありますよね。

メディアを使ったプロパカンダも十分可能だってことです。

だから国民がテレビや新聞などマスコミを監視しないといけないんですね。

 

憲法の解釈や改正、それにともなうマスコミの報道を、国民は内容しっかりと理解した上で監視しないといけません。

そのうえで自分の意志を反映する国民投票をするのが良いと思います。

最後に

「緊急事態条項」と憲法改正について調べたことを簡単にまとめてみました。

「緊急事態条項」に反対するのか、それとも賛成するのか。

まず「緊急事態条項」を知ることでまず重要で、知ったうえで一人一人が自分で判断することが大切だと思います。

第9条にしても緊急事態条項にしても、憲法改正には最後には国民投票が必要となります。

最後に緊急事態条項についてですが、個人的には今それが必要なのかが分かりません・汗

一庶民としては、自粛と保障のセットやベーシック・インカムの採用など、今苦しんでいる人に迅速に手当が行くことが一番重要だと思っています。

それが緊急事態条項を追加しないとできないものなのか?という疑問がありますね。

とりあえず安倍首相の訴えを聞いてみようと思います。

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