作曲を独学で勉強する方法と今の時代の音楽活動のやり方について解説します。
作曲を音楽教室など専門機関で学ばない場合は独学で行うことになりますが、作曲を独学で勉強する場合にはいくつかの方法とポイントがあります。
今回は作曲を独学で勉強する時の方法とどのようなポイントを押さえて勉強していけばよいかを紹介します。
また作曲のスキルを上げるために習慣づけておきたいことがあります。
今回は作曲レベルを上げるための「ある習慣」についても解説します。
それでは早速見ていきましょう。
作曲を独学で勉強する3つの方法
作曲を独学で勉強する場合は主に3つの方法に分かれます。
- ネット
- 書籍
- 通信教育
作曲の始め方について解説します。 作曲したいなと思った時に必要となるものと、作曲していく中で挫折しないための考え方を紹介します。 作曲をしたいと思っても始め方が分からず、あるいは難しそうだと諦めるパターンは多いです。 また[…]
作曲をネットで勉強する
インターネットが一般的になったことで、ネット上であらゆる情報を探すことが出来ます。
作曲の方法もネットで調べていけばある程度の情報は出てきますし、初心者向けの情報も数多く存在します。
ネットにある情報をもとに作曲を独学で勉強することができるので、最初は気軽で手軽でおすすめです。
メリットとしては、ネット検索すれば情報が見つかるので無料で手軽だということです。
またネットの情報から学ぶので、余計なコミュニケーションの必要はありません。
これは人によってメリット・デメリット分かれるかもしれませんね。
またネットの情報は発信者の考え方や経験が多分に含まれるので、多少の違いが生じることがありますが大抵は本質は同じです。
ただ自分で理解・解釈する必要があるので、問い合わせすることもできますが大抵は自己解決していかなければいけません。
まとめると
- 気軽で手軽
- 無料
- 余計なコミュニケーションは必要ない
- 発信者によって多少の違いはあるものの、大抵本質は同じ
- 基本は自分で理解・解釈しなければいけない(発信者に質問や相談はできたりも)
書籍で学ぶ
作曲を独学で学ぶ方法の一つに書籍から学ぶ方法があります。
これはネット普及前からある、独学で勉強する方法としては王道です。
作曲に関する書籍は数多くあり、内容も初心者向けのモノから専門書のようなものまで幅広いです。
本屋で探して購入するのも良いですが今はネットショップでも買えますし、本によっては電子書籍になっていることもあります。
ただ購入するまで中身が分からないので、書籍の内容が難しすぎたり言い回しが分かりづらいことも。
逆に初心者向けすぎて物足りない、内容が薄いと感じてしまう場合もあります。
なので、自分に合った書籍を見つけることが大切です。
また1冊と限定せずに気になった書籍は購入して、自己投資をしていくのが良いと思います。
この本で網羅されていないことがあの本には載っている、なんてこともよくありますからね。
まとめると
- 有料(書籍代)
- 購入する手間はあるが、ネットを使えばそれほど手間ではない。
- 作曲の書籍の種類も数も多い
- 自分のレベルにあった書籍を見つけるのがポイント
- 1冊だけと決めないで気になった書籍は購入してみる
通信講座
音楽学校や個人のプロの方がネット上で通信講座を開いていることがあります。
そのような作曲の通信講座を活用するのも独学で勉強する方法の一つで、たぶん一番身につくのではないでしょうか。
金額はかかりますが音楽学校に通うよりかは費用は安いですし、専門家のアドバイスも受けられる事が多いです。
また一番のメリットは勉強の迷子にならないことです。
通信講座ですから送られてきた講座や課題に取り組めば良いので、
「何から勉強すれば良いのか分からない・・・」
ってことが無くなります。
ただし、作曲のスキルが身につくのはあくまで本人次第です。
通信講座は講師からの宿題や課題が出ることがありますが、結局するもしないも本人次第です。
講師が気にかけて催促するなんてことは普通はありません。(全部の通信講座がそうとは限りませんが)
お金もかかるので「本気で作曲方法を身に着けよう!」と真剣に頑張れるのなら、通信講座は3つの方法の中で一番オススメです。
また通信講座も色々あるのですぐに入会を決めるのではなく、案内資料やパンフレットなどをまず確認してから決めましょう。
個人で運営している通信講座でその様な資料がない場合には、直接問い合せしてみると良いと思います。
返事の対応によって、自分と合うか合わないかも分かりますしね^^
まとめると
- 有料(それなりに高額)
- 何を学べば良いか分かる
- 講師からアドバイスを受けられることも
- 作曲スキルが身につくのは本人次第
- 本気で作曲を学ぶ気があるなら通信講座
- 通信講座に入会する前に案内の資料やパンフレットで確認する
作曲を独学で勉強する時のポイント
作曲を独学で勉強する時のポイントはいくつかあるので、そこを押さえて勉強していくと作曲スキルが身につき上達していくと思います。
そのポイントが
- 実践
- 分析
- 音楽理論の勉強
- 音楽理論以外の作曲の勉強
- 音楽をたくさん聴く
作曲の実践
作曲の勉強も大事ですが、結局それだけだと机上の空論で終わってしまうことがあります。
何よりレベルが上がりづらいです。
だから作曲して曲を作っていくことが大切です。
個人的に勉強と実践は3:7くらいの割合が望ましいと思っています。
ネットや書籍である程度勉強したら、曲作りを実践してトライ&エラーを繰り返すのがお薦めです。
通信講座の場合は課題や宿題が出るので、それが実践になることもあるので通信講座のカリキュラムを守っていくことに力を入れましょう。
曲の分析
曲の分析をすることで、メロディやコード進行、リズムの作りが学べるだけでなく、
- 曲の構成がどうなっているのか
- どのような楽器が使われているか
- どのようなパートがあるのか
- 構成に対して、どのような作りになっているのか
など曲の要素を知ることができます。
つまり作曲者目線になるということですね。
自分の好きな曲や作ってみたい曲のテイストに近い曲を分析してみてください。
曲の構成ブロックごとのコード進行を分析するだけでも、かなりの勉強になると思います。
それが自分の引き出しを作ることにもなるので、ぜひ実践してみてください。
音楽理論の勉強
音楽理論は勉強しなくても作曲はできますが、余程のセンスの持ち主、天才でもない限りはやはり作曲のスキルや引き出しは少なくなります。
ですが、
音楽理論の1から10まで学ぶのは途方もなく時間がかかるし、そんな必要もありません。
特に最初のうちにそんな勉強したら挫折します・汗
なので音楽理論の基本をまず勉強することはオススメしたいです。
ネットや書籍で十分拾える知識ですので、機会を見つけて勉強してみましょう。
音楽理論以外の作曲法の勉強
作曲は音楽理論が全てではありません。
どのように曲を組み立てれば、自分の理想としていた曲や望んでいたテイストの曲になるのか。
例えばR&Bなどブラックミュージックの曲だったら四和音や裏打ちだったり、ロックならパワーコードの活用など。
編曲にも繋がることですが、
どのように曲を組み立てて構成していけば、より良い曲になるのか
これを勉強することは非常に重要です。
また前述した「曲の分析」は音楽理論以外の作曲法の勉強に繋がります。
音楽をたくさん聴く
単純なことですが、個人的には一番大切だと思います。
作曲したい、歌を歌いたいという人の中には、それほど多くの曲を聴いて無かったりすることが意外にもあります。
たくさんのジャンルのたくさんの曲を聴くことが望ましいですが、まず作りたいジャンルの音楽をたくさん聴く事がおすすめです。
ロックを作りたいのならロックをたくさん聴く。JPOPを作りたいのならJPOPをたくさん聴く。
まず自分の中のイメージや曲調などのライブラリを増やすことです。
それが作曲する時のイメージや選択肢につながったり、作曲の引き出しにもなります。
また感性を養う意味でも音楽をたくさん聴くことは大切ですね。
作曲のスキルを上げるために習慣づけること
これまで作曲を独学で勉強する方法やそのポイントなどを解説しましたが、一番鍛えるべきは耳です。
耳というと分かりにくいので、詳しく言うと聴く力ですね。
これは絶対音感が必要といっているのではなく、前述した曲の分析力に繋がります。
個人的には曲を分析・分解することって音楽理論以上に大切だと思うんです。
極論ですが、
音楽理論を全く知らなくても、たくさんの曲を聴いてきて、たくさんの曲を分析・分解してきたのなら曲は作れます。
曲の分析・分解に必要なのが聴く力です。
既成曲を流して、ドラムの叩き方やベースラインなどパートごとに音を拾えるようになれば、かなり作曲力は上がると思います。
なので、普段から曲を聴く時に曲を分析・分解しながら聴く習慣をつけることが、作編曲のレベルをあげます。
ぜひそのような聴き方を習慣づけてみてくださいね。
独学で作曲する必要なもの
独学で作曲する場合に最低限必要なのは、楽器とコードやコード進行が勉強できる書籍です。
DTMで作曲しようと思っているのであれば、楽器の代わりにDTMということになるので、DTMの環境とコード進行が勉強できる書籍。
独学で作曲するのに必要なものはそれほど多くありません。
コードやコード進行について最低限の知識があれば作曲できますから。
作曲の始め方については以下の記事にまとめてあるので、参考にしてみてください。
作曲の始め方について解説します。 作曲したいなと思った時に必要となるものと、作曲していく中で挫折しないための考え方を紹介します。 作曲をしたいと思っても始め方が分からず、あるいは難しそうだと諦めるパターンは多いです。 また[…]
独学で作曲を勉強する時に頭に入れておくこと
独学で作曲の勉強をする時には、以下の点を頭に入れておくと良いと思います。
- 作曲とDTMは違う
- どんなレベルの音楽を作りたいのかを考える
- 演奏はできなくても作曲はできる
- コード理論(音楽理論)は絶対に勉強する
- でもコード理論に捕らわれない
作曲とDTMは違う
作曲をすることとDTMをすることとは根本的に違います。
作曲=DTMではありません。
DTMはあくまで作編曲など音楽を作るためのツールです。
だからDTMを使いこなせたからと言って、作曲ができるようになるわけではありません。
ということは、
DTMで作曲をしたい場合には、作曲のやり方とDTMの扱い方の両方を覚えていく必要がある、ってことですね。
どんなレベルの曲が作りたいかを考える
まずどんなレベルの曲が作りたいかを考えましょう。
もちろん理想はあるでしょうし、既存曲や自分の好きな曲のようなレベルの曲を作りたいと思うんです。
しかし、最初のうちにいきなりそこまでのクオリティは無理です。
既存曲レベルに持っていくには作曲レベルはもちろんなのですが、編曲(アレンジ)やエンジニア系のスキル(ミックス・マスタリンク)のスキルも必要となってきます。
さらに言えば機材の質も違うので、音質的な差も残念ながら開きがあります。
とはいえ、近年のDTMの機材レベルはとても高く、既成曲と遜色ない機材も個人レベルで揃えることは可能です。
金額的にも一般人にも手が届くレベルにまできています。
まぁそれでもめっちゃ高いんですけどね・・・汗
話を戻しますが、
なので最初のうちは作曲レベルと経験を積むということで、実践の量を増やすためにもシンプルな曲を作っていくのがオススメです。
例えば、メロディ(ボーカル)と楽器一つの構成の曲だったり、ピアノ曲(+ストリングスやパッドなど入れるのもアリ)など。
構成的には単純な曲を作っていくのが良いと思いますよ。
演奏はできなくても作曲はできる
演奏はできなくても作曲はできます。
DTMを使う場合はもちろん、楽器を使っての作曲にしても音を出しながら作曲すれば良いわけですから。
作曲=演奏ではないので、楽器演奏できないからといって作曲できないなんてことはありません。
作曲の目的は曲を作ることであって、演奏することではありません。
ただ楽器が演奏できた方がアドバンテージがあるのは確かで、それは演奏できる楽器に関してはその楽器の演奏イメージが明確になるからです。
作曲していくうちに少しづつ演奏できるようになる人も多いので、演奏ができるできないは気にしなくてOKです。
コード理論は勉強する
音楽理論は勉強しておいたほうが良いことは前述しましたが、その中でも特にコード理論(コード進行)については必ず勉強しておきましょう。
最初は基本的なことでも良いので。
というか、コードやコード進行が分かっていないと作曲するのも難しいと思います。
ただコード理論も奥が深いので、まずは基本的な部分を勉強すればOKです。
作曲する上で必要となるコード進行の作り方を初心者の方向けに解説します。 コード進行を作る方法は色々なアプローチがありますが、作曲に慣れていない方におすすめの方法は コード進行のパターンの雛形を作る コード進行をモデリン[…]
コード理論に囚われない
前述したことの逆説な感じですが、コード理論を勉強するとコード進行のルールが存在することを知ります。
勉強していくとルールに従ってコード進行を作りがちになってしまうのですが、個人的にはコード理論を絶対に守る必要もないって思っています。
コード理論を無視したと思っても結果的にコード理論に沿っていた、なんてことはよくありますけどね。
ただコード理論に囚われすぎると、ぶっちゃけ作ったコード進行にワンパターンやクセがつきやすいんです。
クセが付くことは必ずしも悪いことではないですが、「コード理論の枠に囚われてしまう」という傾向はよくあります。
実際に僕もそうでした・・・汗
なので、基本はコード理論を守りつつも時に自由なコード進行を付けてみても良いと思っています。
それが曲にマッチしていたりかっこよければ。
作曲は自由で楽しく作るべきだと思うので、あまり窮屈に考えない方が良いかなって思いますね^^